魘死とはおびえて死ぬことで、戦争中などに有ったのでしょう。そのような時の治療法が医方集解(いほうしゅうかい)という本の「救急良方」編に書かれています。

「原の如きは灯有れば、即ち得る。切に火にて照すを忌む。但だ其の脚の跟(くるぶし)を痛咬す。或いは大拇指を咬みて其の面に唾す(つばはく)。或いはp角末を以て鼻中に吹き入れ、嚏を得れば即ち醒す。」

つまり、 「おびえて死にそうになっている人には、暗いと恐いから灯りをともしてあげるとよい。直接にたいまつやろうそくの火を近づけるようなことをしてはいけない。ただ、その人の足のくるぶしを痛いくらいにかんであげなさい。または,足の親指をかんで、足の親指につばを吐いてマッサージしなさい。またはサイカチの粉末を細い筒で、鼻に吹き入れて、その人がくしゃみをすると目覚める。」そうです。

                                             

                                                 作成日 平成23年5月28日(土)

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魘死(えんし)