ウコンは5月頃芽を出します。
充分の日光と水を与えるとぐんぐん大きくなり、白い房のようなきれいな花を咲かせます。
ウコンはショウガ科の植物です。

同じショウガ科で兄弟のような植物に欝根(ウコン)、姜黄(キョウオウ)、莪朮(ガジュツ)があります。
薬効もよく似ていて間違えやすいのですが、姜黄は一般にウコンと呼ばれ、主に中国の四川省で産出されます。
欝根はハルウコンと呼ばれ、主に中国の折江省で産出されます。
どれも昔から漢方薬として使われていますが、ウコンはカレーの原料としても使われます。

よくハルウコンの方が良いとされていますが、それはウコンに比べてハルウコンの方が多少作用が緩和なためです。
ウコンとハルウコンはほとんど薬効は変わりません。
ただ、ウコンはよく肝臓病に良いとされますが、それにはハルウコンの方が多少良いのかもしれません。

薬効ですが、東洋医学的な考え方としてはウコンは心臓に働くと考えます。
心臓の血液をきれいにすることにより肝臓にも効き、各種の出血、産後に女性の頭がおかしくなる病気、生理痛、無月経などを治すと考えます。
ガジュツは肝臓に直接働きます。肝臓に入り、血液をきれいにすることによりお腹の塊(かたまり)を治すと思われます。

まとめると、ウコン(姜黄)は、気を治し、産後の痛みや心痛に使います。
ハルウコン(欝根)は心臓や肝臓の病気、各種の出血、産後の諸病など血の病気に使います。
ガジュツ(莪朮)は、肝臓の病気、胸や腹の痛み、無月経、月経痛、腫瘍など に使います。

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ウコン