冷えについて

今回のテーマは冷えです。

特に女性は冷えに悩まされます。それは月に一度の生理(月経)があることと関係しています。そして大きく分けると3つのタイプに分けられます。

一つ目は、イライラタイプ。寝付きが悪く、夜中に目が覚めやすく、体が熱くなったり寒くなったりします。目が切れ長の方に多いのですが、食欲はあります。
こんな方には加味逍遥散(かみしょうようさん)がおすすめです。

二つ目は、貧血タイプ。生理中に下痢しやすく、日頃も下痢したり出なかったりします。物事をいろいろ片づけたいのですが、血が足らないために最後まで出来ません。根気が続かないのです。それで余計に落ち込んだりします。食欲はないけれど、食べないと動けないので食べている。全く眠れないことがあります。これも血が足らないためです。
こんな方は手も足も冷えます。この方におすすめなのが当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)。

三つ目は詰まるタイプ。顔はのぼせて足は冷えやすく、食欲は旺盛です。
生理中でも下痢することはありません。日頃も便秘しやすい方です。
こんな方は筋腫を作ることがあるので運動をするようにした方がよいと思います。特に未婚の高年齢の方はご注意ください。アガリクスもおすすめです。また、日頃からキノコ類は食べるように心がけておかれた方がよいと思います。
このタイプの方におすすめは桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)。便秘がひどければ桃核承気湯(とうかくじょうきとう)です。このタイプの人は本当に冷えているのではなく、詰まりがあるために相対的に冷えているのです。

これ以外にとても胃腸が弱く、すぐに下利をして体力を落とされる方がおられます。手足が冷えて、食後がとても眠く、少し食べ過ぎるとすぐに体調が悪くなります。食べた後に動けなくなる方もおられます。
こんな方におすすめは人参湯か半夏瀉心湯。乗り物に酔いやすい方には半夏瀉心湯がおすすめです。
このタイプの方だけはアガリクスは注意しながら飲みましょう。

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