肝臓をいたわる漢方
ページのトップへ戻る

●漢方の基本や注意などについて連載していきます。ご希望、ご質問など有りましたら何なりとお申し付け下さい。

二日酔いの漢方薬

こんにちは。朝夕は涼しくなりました。
これから秋から冬にかけてお酒を飲む機会が多くなります。結構つらいんですよね。二日酔い。そこで今回はお酒を飲み過ぎて壊しそうな肝臓についてです。

さて、まず冬はどんなふうに養生をすればいいのか。それは外に出ず、しっかりこたつに入ってじっとしていることです。エネルギーを使わないようにして貯蓄する。これはきたる春に備えるためです。春に活動するための準備期間なのです。

ところが日本人は12月の真冬のまっただ中に、年末だからと忙しく動き回り、忘年会で飲み過ぎて二日酔い。それでも一生懸命に来年のために稼ぐ。これでは春になって動き出そうという時に動くエネルギー不足を起こし、動けなくなったり体をこわしてしまいます。

又冬は腎臓が活発に働く時期です。しっかり働いて体液を貯蓄しようとしている。もしその腎臓に異常がある人は腎臓がうまく働けなくて病気になってしまいます。

ところで、お酒はまず胃腸に入り胸に上がってすぐにエネルギーとなります。
しかしそのエネルギーはすぐに消耗されてしまいます。そして腎臓の体液を排泄しやすくします。そして身体に余分な熱や毒素が貯まって、そこで肝臓を痛めてしまいます。つまり、お酒を飲み過ぎてすぐに悪くなりやすいのは胃腸と腎臓。それから肝臓に行きます。

では、二日酔いを防ぐには。
どんな方でも飲みやすいのは黄連解毒湯です。飲む前、飲んでいる途中にお酒で、飲んだ後にはお水で。3回飲んでおくと、次の日がとても楽です。
薬局や薬店で分包になったのを3包ほど分けてもらい、飲んでみてください。
また、たくさん飲む人にはインチン五苓散との併用。
下痢しやすい人には半夏瀉心湯や黄連湯。
胃腸がじょうぶで疲れやすい人には八味地黄丸が効きます。
これらの漢方薬はお酒で飲んでも良く効きますからお試しください。
また、飲酒後に酢を水で薄めて飲むのも良いです。酔いが醒めます。