春の養生法 2

今年は2月3日が旧正月でした。

日本以外のアジアの国々は、中国も韓国もベトナムも、お正月としてお祝いします。日本も明治まではそうでした。本当のお正月はこちらだと思うのですが...
そして2月4日は立春です。お正月に交わす年賀状に「迎春」と書くように春の初めです。

養生法は、夜は早く寝て朝早く起きて公園などに行って散歩をしましょう。服装や髪型はゆったりとして、きつく縛ってはいけません。特に春は大掃除をすると良いように、てきぱきと片付けをしたくなります。春は肝胆に気が集まるためなんですが、イライラしやすくなります。

春の養生法で最も大切なことは、怒らないことです。
怒りは継続的に貯めると将来、大きな病気を発生させます。癌や脳卒中等です。恨みや怒りを貯めた人にこのような病気になる人が多いのです。忙しくてストレスの多い社会ですから、出来るだけゆっくりとして怒りを棄てましょう。許せることが理想です。

春になると土から草木の芽が出て来ます。この芽を出して発生させる気が春の陽気です。
この陽気という温める力、伸びる力をのばすようにさせてあげるのが大切です。そのためには怒らないように、やさしくゆっくりと人と接して下さい。それがあなたの養生法になります。この発生させる陽気は怒ったり冷やされると弱ってしまいます。そうすると陽気は邪気となって体の上の方に上がってきます。そうすると、のぼせたり、鼻水が出たり、鼻が詰まったり、目がかゆくなったり、頭がボオーッとなったりします。

先ずは冷飲をやめましょう。常温の物を飲むのも冷飲にあたります。温めたお茶を飲んで下さい。そしてゆったりと運動を始めて下さい。入浴後に乾いたタオルで体をよく拭いてあげると皮膚が刺激されて鼻の生理機能が活発になります。ショウガを料理に入れたりお茶に入れるのも良いです。菊の花、薄荷(ハッカ)、シソの葉、こぶしの実等が手に入る人はお茶にして飲んで下さい。余り一度にたくさんは飲まないこと。少しずつです。刺激が強すぎると逆にのぼせて症状が一時的にひどくなることがあります。程々に。

漢方薬では胃腸が悪くなく冷えている人には小青龍湯(しょうせいりゅうとう)を使います。
胃腸が弱くて下痢した便秘したり食べ過ぎたりする人には半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)を。
食欲はないけどしんどいので、食べる。食べたら食べられる人には当帰建中湯(とうきけんちゅうとう)を。
ストレスが多く、イライラして頭痛もする人には小柴胡湯(しょうさいことう)等を使います。

人によって個人差が有りますので、専門の薬局薬店、病院などで相談して飲んでみて下さい。あなたに合う漢方薬は必ずあります。
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●漢方の基本や注意などについて連載していきます。ご希望、ご質問など有りましたら何なりとお申し付け下さい。

2011年2月