台風のせいか、立秋を過ぎた途端に朝夕だけは涼しい風が吹き始めました。風向きが変わりましたね。それにしても梅雨時期の雨では大変な思いをされた方も居られるのではないでしょうか。お見舞い申し上げます。

さて、8月
7日から立秋で秋が始まりました。季節の変わり目です。地上に残った熱のせいで暑さは続きますが、空には秋風が吹き始めています。

オリンピックで寝られない日が続く方も居られましたでしょうが、徐々に夏の疲れが出て来ます。少しずつ睡眠時間を増やしましょう。夏は遅寝
(おそね)早起きでも元気で過ごせますが、秋になったら早寝早起きに切り舞えましょう。立秋を過ぎたら身体を冷やしてはいけません。暑い時にはスイカ、トマト、胡瓜など夏野菜が良いのですが、徐々に秋野菜を増やしてゆきましょう。根菜類が良いです。西瓜も涼しくなると美味しくなくなるものです。果物では秋は梨も良いです。

涼しくなったら体を動かして運動しましょう。軽く汗をかく程度が良いです。残った余分な熱を発散して秋からの陰気の養いに備えます。徐々に寒くなって陰気が多くなるからです。うまく発散できないと鬱(うつ)になることがあります。更年期障害に移行する場合もあります。不眠などの鬱的症状には温胆湯(うんたんとう)という漢方薬をよく使います。更年期障害には色々症状がありますが、基本的には鬱と同じことが多いです。そうでないものは何もしなくても自然に治ってしまうことが多いからです。漢方薬では温胆湯の他に柴胡の入った小柴胡湯(しょうさいことう)などをよく使います。いずれも個人差が有るので、その人に応じた処方を飲むのが大切になります。専門の病院や薬局薬店で御相談ください。


鬱は「怒り、ストレス、言いたいことが言えなくて我慢してしまう。」などが原因になりますから、言いたいことは言ってあやふやにしないのが良いです。日本人はなかなか
YESNOが言えない人ですから...スッキリと言って後はゆるしましょう。「ゆるし」はすべてを癒してくれます。どうしても許せない時は、「神様私のこの許せない気持ちを何処かにやって(棄てて)ください。」とお願いするとかなえられることが多いです。

許すと怒りが消えます。怒りが消えると不快感が消えて体調も良くなりますし、精神の不安定さが消えて幸せな気持ちになります。これはすべての病気の回復に繋がります。
批判や非難を止めてみましょう。誰かの悪口を言わないようにするのが良いです。

何も批判しないことは健康と幸せへの第一歩になると思います。私も毎日気をつけています。なかなか思い通りにはいきませんが、続けることが大切だと思います。

うつ傾向にあるなら筍を食べましょう。胸の詰まりを和らげてくれます。シソの葉やみかんの皮のお茶も良いですよ。緑茶や紅茶、コーヒーを飲むことはストレス発散を助けてくれます。飲み過ぎない程度に。茶やコーヒーを飲むのは午前中が良いです。

徐々に寒くなってきたら香辛料で少し温めてあげましょう。ショウガや胡椒、唐辛子を程々に使いましょう。

秋の養生法2012
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