大型連休も近くなってきました。旅行の計画をしている方もいらっしゃると思います。しかし、この連休というのは、調度季節の変わり目になりますので、少し注意して下さい。

まず、4月17日の水曜日に春の土用に入ります。2,3,4月に一生懸命働いた肝臓に胃腸が「ご苦労さん。」といって栄養を補給すると言われています。
そのために胃腸が一生懸命働きます。胃腸が必死で働くと、胃腸が興奮します。胃腸が興奮すると食欲が出ます。食欲が出るので、もうひとくち食べたくなります。もう一口食べると食べすぎます。逆に胃腸が興奮する力も残っていないと食欲が落ちてしまうこともあります。調度連休の始めあたりはその真っ最中ですので、気をつけましょう。

連休だからと外食でもすると、つい食べすぎてしまいます。外食は味付けが美味しいですから...また、土用は土の気が強いので、土を触りすぎると土の気に負けて怪我をすることがあると言う人が居ます。
本当かどうか確認したことはありません。それより土用の間は歩くと良いと思います。胃腸が適度に動くからです。食べすぎた時も歩きましょう。濃いめの熱いお茶を飲むのも消化を助けます。

そうして連休の最後の方で夏が始まります。5月5日が立夏です。
今度は心臓が一生懸命に働いて、暑ければ、汗をかいて発散しようとします。その力を利用して体を動かして発散しましょう。この頃はあまり部屋に閉じこもってじっとしているより、外に出た方が良いです。調度季節も良いですので、外に出かけましょう。心臓がよく働いて熱を持ちやすいので、発散して熱を追い出す方が良いのです。それは、「適度に汗をかけば良い。」と言うことです。

連休の後半か連休明けてから温かくなれば、何処かに出かけて汗ばむようにして下さい。連休中はよく歩いて連休明けてから出かけて運動すると1番良いのでしょう。食べすぎてはいけない時に出かけて外食することが多く、汗をかいた方が良い時に、クーラーの効いた部屋で仕事するとは、現代社会はなかなか養生には厳しいようです。もちろん食べすぎなければ、特に問題は無いですし、クーラーも効きすぎないように節電するのが身体にも良いと言うことになります。

食べすぎには半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)がよく効きます。乗り物酔いがあったりめまいがするようなら、五苓散(ごれいさん)が良いです。五苓散は暑気あたりにも良いので、熱中症の予防に!暑くなって喉が渇いたら、五苓散を飲んで下さい。また五苓散は食中毒やアトピーに良いことも有り、応用範囲の広い薬です。夏にはとてもよく使う薬です。五苓散は新しい原末が最も良く効きます。最寄りの専門病院、薬局、薬店で御相談下さい。

夏に良い食べ物は、夏によく取れる物。トマト、西瓜、胡瓜、苦瓜などの瓜類です。カレーライスも夏の食べる食べ物です。出来るだけ冷水と一緒には食べないように。ぬるい湯か水が良いです。しっかり汗をかいて、熱は発散させて身体を冷やします。暑い日の外出先では冷たいに拘わらず水分補給が大切です。飲み過ぎないで、充分にとって下さい。詰めたい缶ジュースは少し外に置いておくと、すぐにぬるくなります。

                                           作成日 平成25年4月13日(土)

●漢方の基本や注意などについて連載していきます。ご希望、ご質問など有りましたら何なりとお申し付け下さい。

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夏の養生法 2013-1